今日は、春日井市内の病院から島根県の大学病院まで、医療搬送を行いました。
片道およそ500km、往復で約1,000kmの長距離搬送です。
今回のご依頼者さまはターミナル期の方で、
「余生を生まれ故郷である島根県で過ごしたい」というご本人の希望があり、
その想いを叶えるため、長距離での移動を希望されました。

朝8時に春日井の病院を出発。
途中サービスエリアで休憩を挟み、17時ごろに無事、島根県内の大学病院へ到着しました。
道中、立ち寄った蒜山高原サービスエリアは、ご本人にとって思い入れのある場所でした。
ストレッチャーから車椅子へ移乗し、ご家族と一緒に好物のクリームパンを召し上がる時間を持つことができました。


移動中は、ご病気による痛みが強くなる場面もありました。
その都度、医療用麻薬の内服を行い、クッションを使用して姿勢を整えるなど、長時間の乗車による負担ができるだけ少なくなるように対応させていただきました。
また、途中には医療用麻薬などによって引き起こされるせん妄(一時的に状況が分からなくなる症状)が出現。なぜ移動しているのかが分からなくなってしまうこともありましたが、その際には声かけを行いながら、できるだけ不安がないように努めました。
今回は、ただの搬送業務ではありませんでした。
長年過ごした愛知から、人生の最期を過ごすために生まれ故郷へ向かう時間。
また、道中はご家族や長年仕事を共にしてきた方と一緒に過ごす、ささやかながらも「プチ旅行」のような時間でもありました。
長く病院での生活が続いていた中で、
車窓から見える雪景色や、芯から冷える冬の寒さ、病院食とは異なる現地ならではのご当地スイーツ、
懐かしさを感じながら走る地元の景色に触れることができました。
到着後、現地に住むご親族と久しぶりに再会された際には、
どこか安心されたような表情を浮かべておられたのが印象的でした。
病室まで安全にお送りし、長時間の移動を共に支えたパートナーとして、
最後に握手を交わしてお別れしました。
すべての方が、人生の最期を迎える場所を自分で選べるわけではありません。
今回のように、ご本人の希望が叶い、望む土地で過ごす時間を持てたことは、
その方にとって大きな意味のある出来事だったのではないかと感じています。
その時間を支える一端を担えたことに感謝しつつ、帰路につきました。



深夜1時半に、社長が社員のために買ってくれた恵方巻き(同じ方向、志で一緒に頑張りたいという思いだそうです!)
